あじさいSTORY

あじさいSTORY
~中里との絆~

久良岐保育園は1951年生まれ。
これまでの71年間の記憶と3100人卒園児に支えられた「つながり」があります。
久良岐の起源や日本の行事を取り入れた久良岐の保育は自然と共にあり、久良岐の歴史になっています。

地域親子の支援事業では、音楽療法士でもあり元セシリア女子短期大学 鈴木泰子先生の「音の玉手箱」が人気です。
久良岐保育園では、鈴木先生の音楽療法的指導を保育に取り入れていて、入園前の0歳から美しい音に触れる時間を入園してからも途切れることなく経験することになります。
鈴木先生も私たちも、こどもを0歳の時から知って、お家の人と一緒に成長を喜ぶ機会になっています。

ある日、夏の暑い日に商店街でお買い物をした近所の方が久良岐の前を通りかかりました。
手にしたバッグには、今夜のおかずや果物、片方の手には小さなお花の包みを抱えておられ汗をぬぐうこともできません。
そのお花はきっと、亡くなられたご主人の仏様にお供えされるのでしょう。しばらくの間、久良岐の前の日かげで立ち話をしました。

3人の息子さんも久良岐の卒園生であり、こんな時には私たちの知らない久良岐の歴史を知ることもあります。

「先生、買い物から帰ってくるとちょうど久良岐の前でひと休みしたくなる。
ここにだれでも座れる椅子があるとうれしいな」とおっしゃいます。

そうだった。
久良岐はずうっと昔から、
0歳の赤ちゃんも 小学生も中高校生も
おじいさんもおばあさんも、
中里の人たちが集まる場所でした。

久良岐は地域の活動を応援し、小さな公共施設としての役割を果たしています。

久良岐には玄関の横にお地蔵様がいらっしゃいます。
朝夕に通りかかる方が多く拝んで下さる姿もますます多くなり、お地蔵様にと帽子や前掛けを作ってくれる方、お庭に咲く季節の草花を、わざわざ持ってきてくれる方々もいらっしゃいます。

そこでそのシンボルとして、夏にいただいた紫陽花を挿し木にして大切に育てるプロジェクトを立ちあげました。

根がでて葉が伸び、今も大切に育てていて、春にはいよいよ大きな鉢に植え替えです。
やがて大きく伸びた茎や枝から色とりどりの花が咲くはずです。

その時には、久良岐の通りがコミュニティーガーデンとなって、地域の方々の散歩道になり、お買い物の帰り道の足を休める場所になることでしょう。